Webスペースの無駄使いのその2

色でいうならば灰色

バーナード嬢曰く。

いやはや、これは実に笑えて笑えない漫画だわ。
内容的にはいわゆる読書家あるある*1なのだが、
主人公のバーナード嬢*2楽して読書家ぶりたいというキャラが実に絶妙で、
意識の低い読書家なら誰しも考えたことのあるような見栄っ張りぶりと自意識過剰さが心に刺さる。
本を読まずに読書家ぶりたいってなんだよ!わかるけど。
そしてその対極にいるのがSFマニアの神林しおり。
こちらはこちらでいかにもなSFマニアであり、その言動の一つ一つが実にらしく、それゆえメンドクサイ。
定番のSF論争に対する態度が、実に定番でなんともコメントのしようがなかったりとか。
そして彼女の発言といえば、なんといっても裏表紙にもある、


ディックが死んで30年だぞ!
今更初訳される話がおもしろいワケないだろ!

が絶妙だ。ですよねーwwwとしかいいようがない。
他にもいくつもまともだったりそうじゃなかったりする名言も残しているが、
まあそれは読んでからということで。

そして三人目の恋する文学少女の長谷川スミカもまた、
表現したいことと口から出る言葉がなんとも釣り合いが取れず、
結局やっぱりあるあるかつメンドクサイ。
ようするにこの本が言いたいことはたった一つの結論の収束する。
読書家なんぞ別に偉くもなんともない
まあ、面倒なのは間違いないけれどね。
でも、それでいいじゃない。ということもまた、この本が教えてくれるのだ。

*1:読書ではなく読書なのがポイント

*2:本名:町田さわ子