Webスペースの無駄使いのその2

色でいうならば灰色

書評とか

とりあえずシュペーアの回想録*1などの書評なんかも書いてみる。
個人的にこの本のキモとなっている部分は、
隣人ヒトラーと指導者ヒトラーの狭間で揺れ動くシュペーアであると思う。
隣人としてのヒトラーは、
問題はあるものの、実に魅力的な人物
として書かれている。
自分を認めてくれ、気を利かせ、冗談を言い、
時には愚痴を露呈するヒトラーは、
シュペーアにとって、実に魅力的な人物であっただろう。
その一方で、指導者としてのヒトラーは偏執的であり、
次第にドイツを滅亡に導いていく。
結局、それらを切り離して人間を評価することは不可能であり、
シュペーアもまた、ヒトラーに失望してしまう。
そこにある、ただの悪の権化では無い、人間ヒトラーへのシュペーアの思いが
読者のシュペーアへの感情移入を誘い、
この本を魅力的なものにしているのではないか。
と素人的に考えてみたがどうだろうか。